2016年 12月 30日
幕末のドイツ語 |
時間が少しできた時に,ドイツ語の参考書をパラパラッと見直している.
ふと思った.幕末のドイツ学の祖と言えば,加藤弘之や市川兼恭であった.彼らは幕府の命令で苦心惨憺してドイツ語を読めるようにして,かつ独和辞典を作った.
でも,原形不定詞とか非人称動詞とか,日本語に全くない概念が少なからずあるドイツ語を幕末日本人はどうやって理解しえたのだろう?加藤や市川は元々蘭学の素養があったから,ドイツ語が初めて接する欧州語ではなかった.実際,彼らはオランダ語を通じてドイツ語をマスターしえたのだ.だから障害は少なかったのか.
それにしても,英語の素養があり(あるつもり),ドイツ語の辞書やテキストなんぞ周りにいくらでもある当方ではあるが,未だにドイツ語がよく理解できん.
あらためて加藤や市川の偉大さを思い知った.
江戸期の日本人が如何なるテキストを用いて外国語をマスターしたのかも知りたくなった.
by nanamisuzuka
| 2016-12-30 13:45
| 歴史系ネタ