2016年 03月 20日
日本死ね |
抽選に落ち(?)保育園に子供を預けられなかったと思われる母親の「日本死ね」との投稿がツイッターで広まり,とうとう国会で取り上げられる事態にまでなった.
野党の追及や内閣大臣のやや不適切な答弁もあって,急きょ自民党内に待機児童に関する緊急対策チームが設けられたという.
新聞記事やネットニュースでは「母親の切実な訴えが政府与党を動かした」と概ね好意的に報道しているが,はたしてそれでいいのか.
今回の政治劇は「日本死ね」との過激な表現が出発点となったわけだ.しかし,現在のネット社会,SNS社会では,何が世間の注目を集めるかが予想できない.今は地方の動物園のちょっとした案内板や芸術系大学生の卒業作品があっと言う間にツイッターで拡散し,客は押し寄せるわ,その大学生は一気に世間の注目を集めてしまうわ,という社会なのである.
いかなるネタがツイッターで無制限に拡大するかは,もちろん拡大されるに価するモノであったか、または時流に乗れるか,センセーショナルな文言が世間に受けるかといった要因もあるが,ランダム要素が強いことも確かだ.
つまり,自分が今回の騒動で不満を抱いているのは,政府与党が取り組むべき課題の決定がランダム要素,ようするに運に左右されすぎているとの点にある.また,結果的に口汚く罵ったもの勝ち,目立ったもの勝ちになっているのはいかがなものか.
新人アイドルの売り出しが「うまく宣伝したもの勝ち」になるのは別にいいだろう.だが,政治がそれでよいのか.
これは政治家だけの責任ではなく,一票を投じる有権者全ての問題である
by nanamisuzuka
| 2016-03-20 10:46
| 時事ネタ