2015年 08月 10日
明治40年の虫産業(続) |
明治40年時の虫産業の新聞記事を再び発見.
極めて興味深い.この記事によれば,スズムシ,マツムシ,カンタンといった有名どころのほか,クサヒバリやカネタタキまで商品としていること,また現代ではとても金を出して買おうとは思わない普通種のエンマコオロギまで売り物になっている.
もっと面白く思えたのがカジカガエルが「虫の相場」に登場すること.日本人の感覚では,明治40年になってもカエルはまだ虫であったらしい.また,カジカガエルについては産地ごとに別の値段がついている.京都賀茂川産が1頭30銭,箱根産は25銭,秩父産は15銭である.この倍の開きを生んだ理由は,やはり京の都がカジカの本場とされたがゆえか.でも,DNA分析がない時代の話だ.産地偽装なんぞ日常茶飯事だったのではなかろうか.
明治期の新聞記事から当時の虫の相場を統計的に分析するとの研究は可能だろう.だが,データを集める手間がかかりすぎるので,取り組むのは定年退職後だな
極めて興味深い.この記事によれば,スズムシ,マツムシ,カンタンといった有名どころのほか,クサヒバリやカネタタキまで商品としていること,また現代ではとても金を出して買おうとは思わない普通種のエンマコオロギまで売り物になっている.
もっと面白く思えたのがカジカガエルが「虫の相場」に登場すること.日本人の感覚では,明治40年になってもカエルはまだ虫であったらしい.また,カジカガエルについては産地ごとに別の値段がついている.京都賀茂川産が1頭30銭,箱根産は25銭,秩父産は15銭である.この倍の開きを生んだ理由は,やはり京の都がカジカの本場とされたがゆえか.でも,DNA分析がない時代の話だ.産地偽装なんぞ日常茶飯事だったのではなかろうか.
明治期の新聞記事から当時の虫の相場を統計的に分析するとの研究は可能だろう.だが,データを集める手間がかかりすぎるので,取り組むのは定年退職後だな
by nanamisuzuka
| 2015-08-10 18:57
| 文化昆虫学