2017年 02月 13日
やはりそういう展開になる |
2月11日付朝日新聞より.
日本政府関係者の「今後,トランプ大統領は日本と中国を天秤にかける取引を迫ってくる」との懸念が紹介されてきた.
予想通りとはいえ厳しい状況だ.ようするに,根っからの商売人のトランプさんは「貿易交渉で日本がアメリカの言うことを聞かないなら,中国と仲良くするぞ」と脅しをかけてくる可能性があるわけだ.日本は地政学および国防上,そのように脅されたらアメリカにかなりの部分で屈服せざるを得ない.
中国四千年の歴史を振り返った場合,中国が本格的に海洋方向へ進出するのは,鄭和に代表される明代と現代だけだ.大唐帝国にせよ,清朝にせよ従来の中国の膨張(=侵略)は進路はモンゴルや中央アジア,ベトナム方向のいわゆる陸伝いであった.
中国が東シナ海,南シナ海に出ようとしているのは明々白々だが,仮にそれが成就したのちはその後中国は太平洋に打って出でアメリカと対抗する道を選ぶのか?何ぶん中国史に前例がないので,将来の中国の動きは読めないわな.
とは言え,当分はアメリカ本土やハワイが中国の脅威にさらされるのは当分先だろうから,アメリカとしてはいざとなれば日本を捨てたとしても国防上の当面の不安はそんなにないだろう.
逆に日本が米中を天秤にかけるなんぞ無理だろうな.日本が完全に中国に屈服し,「日本の首相は代替わりするたびに,南京で土下座をします」と約束したところで,中国の対日政策がソフトになるとも思えん.
集団的自衛権はんた~いとか,在沖縄の米軍基地は全て出ていけ,とか言っている人々は日本の国防をどう考えているのか.「すべての外交問題は話し合いだけで解決すべき」などと言う脳みそお花畑の思考回路が羨ましいぜ.
by nanamisuzuka
| 2017-02-13 18:41
| 時事ネタ