2016年 11月 08日
新聞とはそういうもの・・・とはわかっちゃあいるが (2) |
原発再稼働反対派知事が当選した時は「これが民意だ!これが多数派の意見だから国や電力会社は言うことを聞け!!」と主張するくせに,自らが少数派側の立場であるときは「多数決で押し切ってはならない」「もっと議論が必要だ」と見苦しく抵抗するのが新聞である,新聞とはそういうものでよいも悪いもへちまもない,とは先日述べた通り.
本日第二弾.11月7日付朝日新聞より.現在の日本人の間で死刑制度の維持派が過半数であることは各種世論制度が示す通り.しかし,朝日新聞は死刑制度反対の立場なので,「死刑の実態を国民に知らしめてから議論すべし」「犯罪被害者の遺族には,犯人に対して極刑を望まない人もいる」(注,もちろん「犯人を絶対に死刑にしてくれ」という遺族も多いが,朝日新聞はこういうことに言及したがらない)などと述べ,日本は死刑制度廃止に向かうべきとしている.常日頃,原発再稼働や沖縄基地移設に対しては「無条件に民意に従え」との宣う朝日新聞がご都合主義の塊であることは言うまでもなし.
さて,個人的には死刑制度の維持に賛成の立場だ.しかし,死刑廃止の理由として「冤罪が明らかになった時,死刑されていれば取り返しがつかない」というのは説得力がある.昨今冤罪の事例はいくらでもあるし,確かに当方も裁判官なんぞ信用していない.
ただ,(当方が大嫌いな人種の)人権派弁護士と呼ばれる方々の「人が人に死を与えるのはおかしい」との主張はイマイチ納得できん.と言うのも「なら,なぜ人は人に『お前はウン十年ブタ箱に拘束されなさい』と強制できるのか?」との素人的疑問に対する回答がないからである.犯人に懲罰を与える「死刑」と「懲役×年」との間の差は,究極的には量的なもののはずであって,質的なものではないと自分は考える.人権とやらとの観点をとことん突き詰めればそうなるはずだ.エライ人権派弁護士のセンセー方,「なぜ裁判所は人権が保障された人を刑務所にぶち込むことができるのか」を教えて!!
ま,こういう言い草は「どこで線を引くか,どこなら線を引けるか」との話になるので,肉食反対のベジタリアンに対し「なぜ肉はダメで植物はいいのか?」と文句をつける不毛な論争になるだろうけど.
なお,余談ながら,自分はベジタリアン思想というものに対し,ひとかけらの共感も持ち合わせておりません
by nanamisuzuka
| 2016-11-08 18:30
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