2016年 05月 12日
カネがないのだから仕方がねえ |
5月8日付朝日新聞投書欄より.とある年金生活者曰く「自分の年金は減額されたが,物価は上がった.生活が苦しい.年金生活者の生活が苦しくなれば,それを介護する若者にしわ寄せがくる.したがって,社会保障を充実すべきだ」とのこと.
まあ,同じことを現役サラリーマンが言うのならともかく,数十年後に老後に入る現役サラリーマンよりは恵まれた状態にある現在の年金生活者が言っても説得力はないわな.
同月9日付朝日新聞投書欄には別の年金生活者の方の投稿があって,そこでは「宝石類などのぜいたく品にもっと高い税率をかければよい」と書かれていた.
簡単に社会保障を充実させろというけど,その金はどこから持ってくるのか.某政党のように「大企業優遇税制度廃止」「アメリカ軍への思いやり予算を廃止」とか言うのだろうか.8日および9日の投書欄から見えてくるのは,「社会保障費が今後増大していくのはわかるが,自分はその費用を負担したくない,損をしたくない」との利己主義である.少子高齢化・借金大国の日本は,高齢者の社会保障削減および現役世代のより一層の負担増以外に選択肢はないだろう.
地方国立大学も予算が厳しいのう.ある同僚は「国防予算を減らして教育予算に回せばいい」と言っていたっけ.悪いけど,この国際情勢の中「国防費が多すぎるから削れ」の類の楽観論には同調できません.
by nanamisuzuka
| 2016-05-12 19:00
| 本職?の教育に関係するもの