2015年 01月 11日
邪馬台国論争 |
これは古代史を学んだ人間からすれば初歩の初歩なのだろうが、当方恥ずかしながら昨日まで知らなかった。高校の日本史教師はそんなこと教えてくれなかった。
この「ヤマト王権」に限らず、古代史を扱った新書の類によれば、学界における邪馬台国論争は畿内説でほぼ決着がついているようだ。
いつぞや新聞で邪馬台国のアマチュア研究同好会の存在を知った。会長は島根県在住の郷土史家の方で、邪馬台国出雲説を唱えておられるのだという。
この会長の論文を読みもせずにああだこうだ論評するのはどうかと思うが、自分は邪馬台国出雲説を全く信用できない。なぜなら、この説を唱えている人が島根県在住の郷土史家だから。郷土史家が邪馬台国がどこにあるかを論じる場合、「地元に邪馬台国があった、あったはず、あって欲しい」のと思いが先に立つからだ。いわば結論ありきというやつで、過程の理屈は後付けされたものと私は疑っている。逆に、佐賀県在住の郷土史家が邪馬台国出雲説を主張しているのであれば、その論文は著者がアマチュアであっても真剣な検討に値するものと思う。
佐々木小次郎の出身地も同じだ。佐々木小次郎はライバル宮本武蔵同様、出身地が特定されていない。その候補の一つが越前今立町だが、越前の郷土史家は皆口を揃えて「佐々木小次郎今立出生説」を唱える。彼らの主張は割り引いて聞く必要があることは言うまでもない。
ま、虫の分類の世界とて、人のことは言えぬわな。チョウやオサムシ、クワガタなど人気のある虫では、島の数だけ亜種が記載されると揶揄されることがある。この現象は、分類の際に科学とは別の要素が働くから生じてしまうのだ。
by nanamisuzuka
| 2015-01-11 12:03
| 歴史系ネタ